小さな米農家2525ひとときのご飯の保存方法
炊いたご飯も劣化していく
前回、2525ひとときのお米の保存方法をご紹介しました。
お米は収穫したら日々古米に向かって劣化していくので、お米の保存に適した保存環境で保存して劣化速度を極力遅くし、できるだけおいしさを保ちましょうと。
しかしながら、そこで終わりではないのですね。お米は炊いてご飯にします。ご飯になったら劣化しない、なんてことはなく。ご飯になっても時間と共に劣化していきます。
1回1回食べる時に食べる分だけ炊いて毎回食べ切ってるよ!という人は今回の内容は必要ないですが、そういう人は多くないと思います。1回1回炊くのは面倒ですし、電気代などの燃料もその都度かかります。多くの家庭では1日分をまとめて1度に炊く事が多いのではないでしょうか。
なのでできるだけご飯に適した保存環境で劣化速度を遅くして、ご飯のおいしさを保てるようにしたいですね。
ご飯は保温してはいけない
「保温してはいけない」と書くと少し極端かもしれませんが、保温するメリットが特にないので「保温しない方がいい」ではなく「してはいけない」にしました。
というのも、土鍋でご飯を炊いた時、炊き上がって土鍋を火からおろしたらそれ以上は加熱はされません。ところが炊飯器では炊き上がったら自動で保温されるので加熱が続きます。
炊き上がっているのに保温で加熱が続くとだんだんとお米が黄色くなってきます。これは薄〜く焦げているようなもので、味も損なわれていくし、ご飯の中の水分がご飯粒の外に出てきてベチャっとしたご飯になります。また、長時間保温を続けると雑菌が増え最終的には腐ります。
つまり保温は劣化を加速させているんです。
なので、ご飯が炊き上がったらすぐに保温は切ります。
その日のうちに食べるならお櫃へ
ご飯が炊き上がったら、土鍋や炊飯器の中にご飯を入れっぱなしにしないで、お櫃(おひつ)に移します。
炊飯器はご飯を炊くもので、ご飯を保存するものではありません。また逆も然り。お櫃はご飯を保存するものですが、お櫃ではご飯は炊けません。
お櫃は調湿効果があるのでご飯がベチャっとしにくく、味も香りも損なわれにくいです。ご飯が冷めたあとでも、パサパサせず、ご飯の甘みを感じられ、炊き立てのおいしさに近い状態が保たれます。
その日のうちに食べてしまうのであれば、炊いたご飯はお櫃に入れて保存するのが良いです。
その日のうちに食べないなら冷凍
ご飯を炊いた日のうちに食べきれないのであれば、冷凍で保存します。できれば炊き立ての状態でおいしさが損なわれる前にすぐに冷凍すると、おいしさごと冷凍できます。
ただ、まだ熱かったり冷めていないものを冷凍庫に入れると、冷凍庫内の他のものが少し溶けてしまうので、炊き立てのお米を冷凍するための小分けの冷凍庫があると便利です。
冷蔵庫で冷蔵保存するとご飯がパサパサでおいしさがだいぶ損なわれるのであまりおススメしませんが、翌日くらいまでにチャーハンやリゾットなどでご飯を加工してしまえばパサパサ感や味の劣化は気にならなくなります。
興味がある人はぜひやってみてください。
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