小さな米農家が教える「おいしさを逃がさないためのご飯の炊き方」
こだわりを持って炊く
前回、我が家のだいたいの炊き方をご紹介しました。
だいたいで炊いてもおいしいご飯になりますと。
でもそれはどんなお米を使ってもいいというわけではなく、2525ひとときのおいしいお米を使っているからだいたいで炊いてもおいしい、というものでした。
でもやはり「こだわりを持ってご飯を炊きたい!」という方もおられると思うので、今回はおいしさを少しも逃がさないためのこだわった炊き方をお伝えしたいと思います。
おいしいお米をとおいしい軟水を使う
まず大事なのはおいしいお米を使う事です。おいしいお米を使わないことにはどんなに炊き方が良くてもおいしいご飯にはなりません。
おいしいお米とは、質が良く味と香りを感じられ、保存状態のよいものです。
質が良く味と香りを感じられるというのは、標高が高く朝晩と日中の寒暖の差が大きく、綺麗な空気と綺麗な水があるところで育ったお米です。
そして保存状態が良いものというのは、お米の保存に適した環境、つまり12度くらいを保てる米専用保存庫で保管されていたお米です。
お米は保存状態が悪いとすぐに虫やカビが発生します。
もちろん2525ひとときのお米は生育環境も保存環境も良いおいしいお米です。
使う水はおいしい軟水を使います。
日本の水道水は全国どこでも全て軟水ですが、水道水がおいしい地域とおいしくない地域があります。水道水がおいしくない地域の方は浄水器を使うか、軟水のミネラルウォーターを使ってください。お米を洗う時からお米に水がしみこんでいくので水のおいしさがダイレクトにお米のおいしさに影響します。
お米を洗う時はボウルとザルで
ボウルに水を張ります。
軽量したお米はザルに入れます。
ボウルにザルを重ねるようにしてお米を水に浸けます。
お米の全体が水に浸かったらザルをあげて水から出します。
始めにお米を水に浸けた瞬間からお米が水を吸水し始めるので、お米を水に浸けて水からあげるまで極力できるだけ素早く行います。
一度ボウルの水を捨て、新しいきれいな水を注ぎ、ザル事お米をボウルに沈めたら、お米を洗います。
お米を洗う時はゴシゴシではなくできるだけ軽く優しく洗います。
一昔前はゴシゴシ洗って水に白い濁りがでなくなるまで繰り返すように洗っていましたが、現在は精米機の質が良くなり軽く洗うだけで十分になりました。むしろ洗いすぎるとどんどん栄養と旨味が流れてしまうので、ゴシゴシ洗ってはいけません。
ザルの中のお米を指でくるくる~とかき混ぜるくらいで大丈夫です。それだと軽すぎて不安に感じる人は、両手で水をすくうようにしてお米をすくい、水の中で両手の中でお米を軽くこする合わせるようにして洗ってください。それを2回したら水を捨て、もう一度新しい水を注ぎ、また同じようにして洗います。また水を捨てきれいな水を注いだらザルを上げて水を切ります。
水が切れたら炊飯器、もしくは土鍋にお米を移します。
浸水は1時間
水を入れたらすぐに炊き始めずに、お米を浸水させた状態で休ませます。
浸水させることで炊きあがった時のつやつやふっくらもちもち感が出ますが、長く浸水しすぎると炊きあがりがベチャっとします。
1時間浸水させたくらいが最もベストな炊きあがりです。
1時間で炊き始められるようにタイマーをセットしておきましょう。
炊きあがったら保温しない
炊きあがったら炊飯器の場合は自動で保温になるのですぐに切りましょう。炊きあがりの音が鳴った瞬間にとにかくソッコーですぐ切ります。
保温を切ったらすぐにご飯を混ぜます。
素早くですが、ご飯の一粒一粒をつぶさないように炊飯器の中を切るようにして混ぜます。
そこまでできたら、おいしいご飯の完成です。
できるだけ早くホカホカの出来立てご飯を味わってください。
炊いた分をすぐに食べきらないのであればお櫃(おひつ)にご飯を移しましょう。
冷めてもおいしさが保たれていてとてもおいしいです。
その日のうちに食べきらない量を炊いたのであれば、ご飯が熱いうちにラップに包んで冷凍保存しましょう。
旨味事冷凍されるので後日食べてもおいしいです。
これでお米のおいしさを逃がすことなくおいしいご飯が食べられます。
こだわる方、ぜひお試しあれ。
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